ベチャベチャしてる。
[ ミ ゾ レ が 降 る ]
「気分が悪い。」
はそういうと、大蛇丸に向って本を投げ付けた。
あいにくその本は、大蛇丸より数歩手前で床に落ちる。
大蛇丸はソレに動じず外を眺めている。
はチェッと一言言い、いそいそと投げ付けた本を拾いに行った。
大蛇丸はそんなを冷ややかな目で見る。
哀れんでいる、と言うべきだろうか。
「何よ、この天気!?雨なら雨、雪なら雪でハッキリしてよっ、もう!!」
は大蛇丸の傍でそう文句を言った。
その中の『みぞれなんてウザイ』と言う一言に、大蛇丸は反応を示す。
椅子に座りながら、ひじ掛けに頬杖をついて外を見ていた大蛇丸だが、ゆっくりと席をたの傍による。
「うるさいわよ。」
ゆっくりと大蛇丸はそう言う。
ごめんなさいと素直に謝罪すると、は静かになり、もとの位置へと戻る。
大蛇丸も同じようにもとの椅子へと腰を下ろす。
カチカチと時計の音がゆったりと時間を知らせる。
「大蛇丸様ー。」
が本に目を向けながらそう言う。
みぞれ、に対する不満はすでにないようだった。
時計の音を響かせていた静かな世界にの声が響く。
大蛇丸は、ゆっくりとのほうをみる。
「何で、みぞれなんて降るの?」
切実な疑問、というのだろうか。
は真剣に大蛇丸を見つめる。
大蛇丸はハァと溜息をつく。
「なら、どうしては、みぞれが嫌いなのよ」
質問とは全く違う答えに、はウーと頭を抱えながら唸ってみせる。
の唸り声と時計の音が重なる。
あぁ!、と大きく叫んだは大蛇丸の方に向き直った。
「中途半端でムカつくから」
がそう言うと同時に、大蛇丸は『下らない』と一言漏らす。
その言葉にブーたれながらは、それに…と言葉を続ける。
しかし、その言葉を聞いた大蛇丸はやはりさっきと同じように『下らない』と言う。
「ベチャベチャして気持ち悪いって…何よソレ。」
がアーと叫んだ。
『何故嫌いか』、と自分で聞いておきながらイロイロ文句を言う大蛇丸に怒る。
「もう!とにかく、変なものを想像しちゃうから嫌いなの!!」
は、これ以上会話を続けてもしょうがないと判断して無理矢理話しを終わらせようとした。
が、ここは大蛇丸。
の一言、『変なもの』に反応する。
「…変なものって何よ。」
大蛇丸は椅子から腰をあげての傍によった。
は、ゲッという顔をして近寄る大蛇丸から離れようとする。
「教えなさい。貴女にはみぞれが『ナニ』に見えるのかしら?」
「それは、そのぉ…」
は苦笑いして大蛇丸から逃げる。
が、止まりなさいという大蛇丸の一言に大人しくなる。
達からすると、大蛇丸の言葉には『絶対』がある。
逆らうなんてそう簡単にできるもんじゃない。
「貴女のことだから、だいたいそんなトコロでしょうね。」
「なら自分の部屋に戻らせてもらいま…って手ぇ、離してよ大蛇丸。」
の手をつかみながらニヤリと笑う大蛇丸。
「そんなにホシイならたくさん飲ませてあげるわ。」
みぞれ、それは中途半端にベチャベチャしていて。
雨のような液体じゃなければ
雪のような固体にもならない
その中途半端さは まるで……
2004/10/28
書いていたのにアップしわすれた一品。最後はやっぱり…、って話デした。